よって、モノを設計するには、正確な予測を繰り返し行える必要がある。
正確な予測を繰り返し行える状態とは、以下からなる。
・正確に予測できる手法を得ている状態。
つまり、正しい式(演算子は何か[1A]、何が変数か[1B])、正しい係数の値[1C]を得ている状態。
・予測を繰り返し行える状態。
つまり、予測の条件・結果が、設計者にとって使いやすい形に表現されている状態。[2]
発想の元:
いずれもJr.,John D. Anderson=著, 織田 剛=訳 : 空気力学の歴史 (京都大学学術出版会, 2009)から。
p.217.
ラングレーの観点から考えると、ニュートンの正弦二乗法則が完全に間違っていることを示している点にこれらの計測結果の主な価値があった。 [1A]
p.275.
ライト兄弟はリリエンタールの表を用いて1900年のグライダーと1901年のグライダーの揚力計算を行う際に3つの重大な誤りを犯していた。
(1)スミートン係数に誤った値を使用した。 [1C]
(2)リリエンタールと自分達の翼におけるアスペクト比の相違による差を修正していなかった。 [1B]
(3)リリエンタールの円弧翼型と前縁近くに最大キャンバー位置をもつ自分達の翼型における最大キャンバー位置の相違による差を考慮していなかった。 [1B]
p.441.
NASAは新しい解析とデータを飛行機設計者にとって役立つ形に素早くまとめた。「飛行機の設計者には飛行機のどの部品についても詳細な知識を得る時間も機会もないのだから、最適なカウリング寸法を得る簡便な方法と、おそらくはその寸法を選ぶに至る有力な理由が必要になってくる。そのような方法を提示し、実施例に関する考察と共にその方法を解説することが本報告書の目的である 112[*]」 [2]
* 112: Stickle, George. 1939. Design of N.A.C.A. Cowllings for Radial Air-cooled Engines. NACA TR 662.


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